「抗争のせいで、瑞生さん達がシトウから狙われ続けてるんじゃないかって」
「ああ」
「ただ……結果的に嘘ついちゃったなぁ」
「なんで?」
「抗争による影響は、瑞生さん達にほとんどないって言っちゃったんで」
「ないだろ」
「今日、瑞生さんが街に吐いた嘘。少なからず影響は出るっすよ」
そうは言われても、ユキは特に顔色を変えず。
ただ、頬杖をついた。
「………」
──ユキの知らないところではもう。
瑞生という名前が、独り歩きを始めた。
「紫藤さん消えたの、やっぱこの間の抗争が原因だったらしい」
「瑞生だろ?紫藤さんが隠されたって」
「違げぇよ。殺されたって俺は聞いたぞ」
「いや、紫藤さん人質にして、シトウの幹部を揺すってるらしい」
「瑞生はどうしてシトウを統治しないんだ?」
「瑞生。何を考えてるかわからない男だ」
「まぁでも。今一番シトウで力を持ってるのは瑞生だろ」


