余所者-よそもの-【 3 】



「瑞生さんが素直に街の支配を取りに来ていれば。それはそれで紫藤さんの強制失脚エンド」

「………」

「その場合、僕のエゴは成立しなかった。……でもまぁ。紫藤さんという脅威もない今。瑞生さんは街の権力にも興味ないってことっすよね」

「ない」


ユキは、カナコがこの街で何事もなく暮らせるのなら、それでよかった。

紫藤が戻り、シトウを支配し続けようが構わない。

カナコに危害が及ばないのなら。


何かあれば、そのときは叩き潰すだけだ。


「すみませんねぇ。結果的に瑞生さんには僕のワガママに付き合わせてしまってる」

「付き合ってるつもりない」

「……おかげ様で、こちらは奇跡的な状況です」


野間は薄く笑う。


「紫藤さんが街に戻るか。紫藤さん自らが街になにかしらの報告をするか」

「………」

「紫藤さん自身の意志を、こうして待つことができている」


そんなこと。

ユキにとっては、心底どうでもいい。