「ぉ、お……お前っ!!紫藤さんに何したッ!!!」
騒ぎ出した喧嘩屋。
ユキはもう一発拳を落とし、動きを止めてから。
近くに転がっていた野間の襟首を雑につかみ、引きずって歩いた。
周囲には、遅れて駆け付けた露天街やZ地区の人間がわらわらと集まり。
喧嘩屋側と野間側、それぞれの部下を押さえにかかる。
「退け」
野次馬の群れ。
立ち去るユキに、道が開かれていく。
「お前をぶっ殺す!!……絶対ぇ、許さねぇ!!」
後ろから叫ばれる、喧嘩屋の怒り。
ユキはちらりと視線を送り、
「ああ。そうしてくれ」
静かにそう返した。


