余所者-よそもの-【 3 】



地面に這いつくばってもなお、睨みつけてくる喧嘩屋。

ユキは特に表情に色を乗せず、口を開く。


「よく聞け、喧嘩屋」

「………」


「野間が紫藤の居場所を吐くことはない」

「うるせぇ。吐くまでブチのめす」


「野間は、紫藤の居場所を言わないんじゃなくて、言えない」

「ああ!?だから俺は、」

「聞けって言ったろ」


拳を振り上げようとした喧嘩屋の腕。

ユキが足でガンッ!と押さえつける。


「……っ」

「野間には俺が口止めをしてる」

「………」

「野間が吐けば、紫藤は殺すことになってる」


ユキのその言葉に、喧嘩屋の目が見開かれる。


「お前が……紫藤さんを隠してるのか?見つけたのか?」


「なんで野間が居場所を吐かないか。なんで俺がいちいち助けに入るのか」

「………」


「少し考えればわかるだろ?頭、使えよ」


ユキは、温度のない瞳で喧嘩屋を見下ろした。