余所者-よそもの-【 3 】



ユキは「はあ」と溜息をついてから。

喧嘩屋の後ろ首に鋭い蹴りを落とす。


ゴゥン……!!と、重たい音を路地に響かせた。


──ワりは禁止。

この街の暗黙のルールを破って。


ギャラリーが騒ぎだす。

「ワった?」
「ワった、ワった」
「誰」
「瑞生だ」
「また瑞生だ」
「瑞生の喧嘩見たい」
「瑞生見たい」


喧騒の中。

ユキは地面に転がった喧嘩屋を冷たい瞳で見下ろしていた。


「お前、しつこい」

「テメェに関係ねぇだろうが……ワってくんな」


喧嘩屋がこうして野間を詰めることは、初めてじゃない。


何度も何度も。

ユキはこうして助けに入っていた。