余所者-よそもの-【 3 】



そんなユキを見かねて、潤が口を開いた。


「もう、会って来いよ」

「なんで?」

「会いたいんだろ」


ユキの声は、沈んだまま。


「……会いたい」

「だったら、」

「でも、会ったらもう二度と送り出せる気がしない」

「………」

「いや。確実に無理だ」


一度会えば、もう二度と手放せない。

カナコのいない世界では、息の仕方もわからない。


それほどに、ユキは酷くやられてしまっていた。


「あんまりかぁこの名前を出さないで」

「っつっても、お前……」

「考えただけで気が狂いそうになる」


そこそこの重症具合。

「………」
「………」

どうしたものか。

潤とリンコは、揃って言葉を失った。


すると。


「仕方ないな。抱きしめてやろうか?」


いつからそこにいたのか。

ソファの背後から、ひょっこりと千景が顔を出した。


そして。


「ほら、吸えよ。ママの匂い」


千景は両腕を広げた。