余所者-よそもの-【 3 】



「瑞生は、カナコを守るために街ごと獲りにきた。シトウは、負けた」


紫藤の中にはいくつもの疑問が浮かぶ。


どうしてシトウが負けた?

瑞生は、どうやってそこまでの人間を動かした?

聞きたいことは山ほどある。


だが、それよりも。


「……じゃあなんで、カナコはここにいる」


抗争に負けた。

瑞生がシトウを凌駕した。


なのに、なぜ。


「多夜が街を犠牲にして、カナコをここへ連れてきたから」

「なんでだ」


紫藤の問いに。

アオイは静かに、答えを落とす。


「お前を壊したのが、シトウで、」

「………」

「お前を治せるのは、カナコ。多夜はそう思った」


紫藤は思わず項垂れた。


多夜が街を捨てたのも。

紫藤に街を捨てさせたいのも。


一貫して、自分のため。