余所者-よそもの-【 3 】



シトウは、狂った街だ。


多夜だけじゃない。

社会に馴染めず、行き場を失った人間たち。

それでも、居場所を求めた奴らが、最後に流れ着く街。


善悪。

道徳。

常識、非常識。


そんな社会のものさしに測られることに疲れた人間が、最後の最後に、生きることを許される場所。


紫藤の頭に。

シトウの人間の、いくつもの狂った顔がよぎる。


「………」

背負うな?

俺なしで、どうやって街の人間を生かす。


俺に下りろと言うことは。

街の人間を見殺しにしろと、そう言っているようなものだ。


「……できるか」


できるわけがねぇだろ。


「俺が一度弱っちまったせいか?」


「………」

多夜は、目を伏せた。


「すぐに治る。すぐにシトウに立つ」

「………」


「俺が。お前も、街の人間も。もう一度、全部背負い直してやる」


その言葉に。

多夜は困ったように、わずかに笑うだけだった。