余所者-よそもの-【 3 】



「誰が街を見てる」

「気にするな」

「殴るぞ。答えろ」


脅しをつけると、多夜の静かな目が紫藤を向く。


「俺は、街を捨てた」

「あ?」

「お前も、捨てろ」


元々多夜は話が下手だった。

紫藤だって慣れていたはずだった。


それでも、理解ができない。


「捨てたってなんだ。捨てろってなんだ」

「………」

「おい、多夜」


「あの街は、もう要らない」


何を言っている?


「俺の街だ」

「違う」