「俺は。お前がいれば、生きていける」
生きていてほしいなら、ここにいろ。
俺から離れるな。
好きだろうが、そうでなかろうが。
そんなことは、どうでもいい。
お前は俺と一緒にいることを、選んでる。
たとえ今は男として選ばれなくても。
……いつか。
俺を好きだと言わせてやる。
「それは変だよ」
カナコが顔を上げた。
その透き通った瞳は、真正面から紫藤の視線を受け止めた。
「シドは、シドの為に、生きなきゃダメだ」
「だから俺はお前が欲──……」
「私は、私の為に、生きてるだけだから」
そのカナコの言葉は。
紫藤には、イマイチ理解ができなかった。


