「ただいま」
カナコが外から帰ってきた。
紫藤はダイニングテーブルに座り、一人昼食をとっていた。
その姿を見るなり、カナコは両手の荷物をトサリ、と落とす。
「え……シド、一人でご飯食べてたの?」
「お前の許可が必要なのかよ」
「そうじゃなくって」
大きな目を見開き、驚くカナコ。
何が言いたいかは紫藤にはわかった。
けれど、あえて話を変えることにした。
大げさにされると情けなくなる。
「どこ行ってた?」
「スーパー……。お昼作ろうと思ったら、食材が足りなくて。夜ごはんの分も買い出ししてたら遅くなっちゃって」
「ああ」
「ねぇ、これ……自分で作ったの?」
カナコが視線で指す先は、紫藤が食べている昼食。
簡単な、焼き飯。


