余所者-よそもの-【 3 】



「おいチビ」

「なんだよ。ドラッグなら売らないぞ」

「いらねぇよ」

「だったら気安く話しかけんな」

「じゃあ俺の財布から金スッてんじゃねぇ」

「これは慰謝料だ」

「何のだよ」

「僕の精神的苦痛」

「あ?」


「僕はこの世でお前が一番嫌いだ」


なぜか同居している千景。

カナコの付き添いだとは聞いていた。


普段、紫藤は千景と特に会話はしない。

それでも、千景がカナコに対して執着に近い……何か、特別な感情を持っていることは知っていた。

以前、千景からカナコを奪う際に激しくやり合ったから。


コイツは妙だと、紫藤は思う。


カナコが好きなくせして、自分のものにはしようとせず。

カナコのために、嫌いな男の元までついてくる。


千景の怪しい目は、紫藤を見張っているようで。

何かを見守っているようでもあった。