余所者-よそもの-【 3 】



「多夜」

「なんだ」

「お前、街に出ねぇのか」

「ああ」

「もう暴れ狂ってねぇのか」

「なくなった」

「嘘つけ」


「俺はお前が生きてさえいればそれでいい」


出会った頃から、多夜にしつこくこびりついていた破壊衝動。

湧きあがる度に紫藤は多夜を叩き潰し、衝動ごと殺した。


それが今は、すっかり消えたと言う。


嘘か誠か。

どちらにしても、上手くシャバで生きることのできなかったこの化け物は。


自分の腹の底から湧きあがる、生きたい衝動をそのまま託すかのように。

ただ静かに、紫藤の回復を不器用に手助けし続けた。