余所者-よそもの-【 3 】



「じゃあ、なんでここにいる」


嫌なら、かまうなよ。

放っておけよ。


憎めよ、怒れよ。

あんな目で俺を見つめるな。


「……忘れられないからだよ」


その言葉に紫藤は顔を上げた。

視線が、優しいまなざしにぶつかる。


「嫌なことをされたからって、全部が嫌になるわけじゃない」

「………」

「だって私、何度もシドに助けてもらった」


深く、温かいカナコの瞳が。

紫藤の冷えた瞳ごと飲み込んでいく。