余所者-よそもの-【 3 】



「カエデさんへの罪悪感は、最終的には『シトウの紫藤』から生まれたものだ」

「それは、シトウの紫藤への報復としてカエデさんが襲われたから?」

「はい。でも、カナコさんは違う」


シドの私への罪悪感。

だって手を出したのは、他の誰でもない……。


「シトウは関係ない。紫藤さん自身が、あなたを傷つけ、壊した」

「………」


「僕は。カナコさんを通して、紫藤さんに視てほしいものがある」

「……それはなに?」


「そこはナイショっす」

「なにそれ……」


肝心なことは教えてくれない。

野間はもう何も言わず、グラスに引いた線を結んで遊んでいる。


「………」

シドと、カエデ。

私と、タカ。


シドも私も、大切な人を失くしている。


出会った頃。

シドは私に、カエデを重ねていた。


そしてタカを失くした私は。
同じように、罪悪感を抱え。

いつの間にか、シドと同じ場所に立っていた。


だけど今。

心が壊れたシドは。

カエデと同じだと、アオイは言った。



……そんなシドに。

野間は、何を視せたいって言うんだろう。