余所者-よそもの-【 3 】




『お前って、誰か一人に寄っかかって生きてんのか?』


電話口の獏の言葉に、私は首を横に振る。


そんなことない。

そんなわけない。


今に始まったことじゃない。

これまでずっと、私は。


いろんな人の手を借りながら、生きてきた。



タカが死んだときには。


シドが、立ち上がらせてくれた。

──『嫌なの、自分が。私はまた、シドのせいにして逃げようとしてる』

──『お前の全部、この俺が許す』


ユキが、歩ませてくれた。

──『……痛いね』『でも、お前はよく我慢をするから』

──『彼に、一度もちゃんと言えなかった』『ごめんなさい』


シトウに来る前。

独りぼっちだったときは。


タカが、ずっとそばにいてくれた。

──『タカ……ありがとう。わたし、幸せだよ……』



獏は、なんてことのないように言う。


『何を聞きたかったのかは知らねぇが』

「………」

『俺は薬を練っただけ。治したのはお前自身』


私が、治ることを選んだ。


『お前が身の回りにあるモンを、薬に変えただけ』



人と人との繋がりを。

薬にして。