「だって私、獏さんの薬で……」
『本当に、それだけだったか?』
私が治ったのは。
獏の薬と、獏の言葉と、獏の宿題と──……
──『ママの大切は、僕も大切。何も怖いことなんてない』
──『お前と一緒に生きたい』
ユキと、千景。
いつまでも外の世界に出られない私の手を、二人が引っ張り上げてくれた。
二人の手を借りて飛び出したその先には、たくさんの人がいた。
潤も、
──『帰ってきてくれてありがとうな、カナコちゃん』
サンコンも、
──『カナコさん。早く元気になって、AnBarに戻ってきてください』
バンも、
──『お前のおかげで、最近のAnBar、楽しーんだ』
リンコも、
──『どこでも、何度でも。アタシがアンタを『素敵な場所』に連れてってあげるから』
新しい仲間も、
──『君のおかげで、俺はアイツにまた会えた。ありがとう。カナコちゃん』
いろんな人が、私に『お帰り』って言ってくれた。


