余所者-よそもの-【 3 】



ジッ、ジッ。

ジッ、ジッ。


ホイールを擦る親指の腹が痛み出したころ。


──ジュボッ……


「ほ、ほら!できた!」


ようやくジッポライターから、小さなオレンジ色の火が立ち上った。

嬉しくて、思わずシドの顔を振り返ると。



「………」

──シドが、笑っていた。



緩く上がった口端。

柔らかく下がった目尻。


私は一瞬、呆けた。


「……あ」

そうだ。

煙草に火をつけるんだ。