今度は親指でホイールを回す。 ジッ、 「あれ?」 ジッ、ジッ。 「なにこれ」 火花は散るのに、火がつかない。 シドがやってるみたいに、できない。 何度擦っても、ジッ、ジッ、と不発音ばかりが鳴る。 むむむ、とジッポライターと格闘する。 どうやって点けるの。 するとジッポを持つ私の手に、 「……シド?」 シドの大きな手が重なった。 「大丈夫、できるから。ちょっと待ってて」 きっとできる。 あと少しな気がする。