余所者-よそもの-【 3 】




シドが、喋った……。


私はあまりの驚きに、返事を忘れていた。

……なんで私がここにいるか、か。


前よりも細くなった、シドの腕に触れる。


「シドに、生きててほしいから」


「………」

シドは何も言わなかった。


だけどその日から。

シドは少しずつ話すようになった。


「煙草」

「水」

「やめろ」

「寝る」


声を思いだすように、短い一言を、たまに。

会話とまではいかなくても、シドが自分から何かを伝えてくれるたび、アオイも多夜もとても喜んだ。