余所者-よそもの-【 3 】



そうやって、一週間が過ぎた頃だった。


「シド」


いつものように、声をかける。

今日も、返事はない。


身体を拭いてあげようと、手に温かいタオルを持ち、シドの肩に触れたときだった。


「……シド?」


首を傾げれば、シドの乾いた瞳がゆっくりと動き、私を追いかけてきた。

目がぱちりと、合う。


──シドの瞳が、やっと私を映した。


「わかる?シド、聞こえる?」

「………」

「シド。かえってきて」

「………」

「生きて」

「………」


「生きてね、シド」


私はタオルでシドの身体を拭きながら、ひたすらに声をかけた。

やってること自体はいつもと変わらない。


けれど、シドは私のことをずっと目で追っていた。