そうやって、一週間が過ぎた頃だった。
「シド」
いつものように、声をかける。
今日も、返事はない。
身体を拭いてあげようと、手に温かいタオルを持ち、シドの肩に触れたときだった。
「……シド?」
首を傾げれば、シドの乾いた瞳がゆっくりと動き、私を追いかけてきた。
目がぱちりと、合う。
──シドの瞳が、やっと私を映した。
「わかる?シド、聞こえる?」
「………」
「シド。かえってきて」
「………」
「生きて」
「………」
「生きてね、シド」
私はタオルでシドの身体を拭きながら、ひたすらに声をかけた。
やってること自体はいつもと変わらない。
けれど、シドは私のことをずっと目で追っていた。


