「シド……どうやったら元気になるかな」 多夜とアオイは私が必要と言ったけれど。 シドは何も答えない。 私に特別な力なんて何もないし、医者でもないのに。 ……医者。 「あ……」 そうだ、ヤクザ医師。 獏だ。 私は獏に電話をかけた。 けれど、繋がらない。 スマホの画面には”通話中”と表示された。 時間をおいてかけ直そう。 終話ボタンを押したときだった。 ──ガチャ。 玄関から、扉の開く音がした。