余所者-よそもの-【 3 】



「紫藤のこともあるけど、お前が来てくれて助かった。アイツと二人でいると息が詰まるんだ」

「……。アオイは、ずっとここで寝泊りしているの?」

「うん。多夜はあの通りバカだし気が利かない。紫藤の身の回りのことはほとんど私がやってる」


ずっと多夜と二人で……。

これまで大変だったろうな。


「私が眠る場所ってあるの?」

「……は?お前も付きっ切りになるつもりか?」

「うん。手伝うよ」


アオイは一瞬、ぱっと瞳を輝かせたものの、すぐに眉をひそめた。


「……でも、さっきの男とお前を閉じ込めないって約束した」

「私がそうしたいだけだから。外出は普通にするし、大丈夫」


アオイは信じられないものを見るような目で、顔を歪める。


「お前……根っからのバカなんだな」

「それはお互いさまだと思う」


アオイがシドの世話をするのはきっと、カエデのことがあるから。

シドを放っておけない。


アオイは多夜のことも私のことも『バカ』って言ったから。

ここにいる全員が、馬鹿者ってことだ。


ただ、シドに生きていてほしいだけの、馬鹿者。