アオイのせいって、何が……。
そこで思い至った。
アオイと最後に話した日のこと。
それは、カエデが亡くなったと知らされた日。
アオイは雨に濡れていた。
──『お願い。助けて……』
──『このままじゃ、紫藤が……壊れる』
私は街で暴れるシドを止めに行ったけど、多夜に捕まって。
──『壊れたオモチャで遊ぶより。壊れかけたオモチャを直す方がいい』
薬を盛られて、Z地区に拉致された。
隣のアオイは表情に暗い影を落としたまま、後ろを振り返った。
そこには多夜が立っている。
「多夜、カナコに謝れ」
「………」
「私と約束したろ」
「………」
何も言わない多夜に、アオイが舌打ちをした。
「いいよ、アオイ」
「クソが。アイツ、マジでキモイ」
なんて露骨な悪口。
しかも本人の目の前で。


