余所者-よそもの-【 3 】




「アオイは、いつからシドを見てたの?」

「お前がリビドーを出たあと」


前に、アオイは言っていた。

──『私はずっと見ている。この、シトウの街を』


一眼レフを提げたアオイが街を見ていたのは、カエデのためだ。

──『カメラは、目だった。シトウが好きなねぇさんに、シトウを見せるための』


そうか。

アオイは、カエデさんがいなくなった後も……──


「ずっと、シドを見てたんだね」


アオイはすぐには答えなかった。

「はじめは……」と迷うように口を開いて、閉じて。

やがて意を決したように話しだす。


「初めは、お前を見てた」

「私を?……どうして?」

「自分のせいだと、思ったから」