余所者-よそもの-【 3 】



誰も、何も答えない。

ただ沈黙が流れた。


「………」

すると突然。

無言でその場に立ち上がったカナコに、視線が集まった。


「サンコンさん……どうなりましたか」


ユキが答える。


「病院に運んだって連絡があった」

「連れて行ってほしいです」


ユキがカナコの手を取り、出口に向かって歩き出す。

多夜の声が飛んでくる。


「……頼む!!」


カナコはゆっくりと振り返った。

その目にはもう、迷いがない。



「サンコンさんが、先」



サンコンを傷つけたのは多夜だ。

カナコにとって、とても許せないことだった。


「………」

多夜はもう、静かに送り出した。


ユキと千景はマンションを出てからも、その表情が緩むことはなかった。


終始無言なまま。

サンコンが運ばれたという病院へ、三人で向かった。