余所者-よそもの-【 3 】



床に座り込み、呆然としたまま動かないカナコ。


「かぁこ」


彼女は時間をかけて、ゆっくりと振り返った。

その表情に、ユキの眉間には力が込められた。


……何が、あった。


顔色を失っていた。

震えた唇は、何かを訴えようとしているが声にならない。


「……どうした」


ユキがそう声をかけると、カナコは言葉なく視線を元の場所に戻した。

座り込んだ先。

正面を、瞬きもせず見つめている。


ユキは静かにカナコの隣に立ち、背中にそっと手を当てた。

カナコの視線を辿る。


ベッドの上に、一人の男がいた。

ユキには一瞬、それが誰なのかわからなかった。