余所者-よそもの-【 3 】



「野間」


カナコを肩に担ぎあげた多夜が上げた、片手。

野間は暗い顔を伏せたまま、バイクのキーを投げた。


カナコを追おうとした潤の身体を、野間が後ろから押さえ込む。


「クソッ!!離せッ!!」


カナコは、潤の姿が見えなくなる手前で、叫んだ。


「潤さんお願い……!サンコンさんを助けて……っ!!」


奥歯をギリギリと噛みしめた潤は、野間を振り払い、力いっぱい殴りつけた。


野間はもう抵抗しなかった。

……早くこの男を病院に連れて行かなければ。


野間もまた、潤と共にサンコンへ駆け寄り。

刺し傷を強い力で圧迫し、必死に止血を手伝い始めた。


潤はこの不可解な野間の行動を疑問視する余裕すらなく。

ただ、仲間に一報を入れることで精いっぱいだった。



「ごめん。カナコちゃん、連れて行かれた」