余所者-よそもの-【 3 】



「……ごめんなさい」


カナコはそっとサンコンの手に自分の手を重ねた。

撫でるように親指に手を滑らせて、ゆっくりと服から剥がす。


「カナコ……さん」


次は人差し指。

それから、中指。


指を一本外すたび、サンコンの手はもう一度カナコを掴もうとする。


「ごめんなさい……ごめんなさい……」


そのたびに、また一本ずつ。

カナコは震える指を解いていく。


涙の出ない顔を、ぐしゃぐしゃに歪めて。

嗚咽のように、時折息を乱しながら。


「私に、守らせ……」


そして、最後の一本。

力なく引っかかったその指を。


「……っ」

カナコは、自分の手で外した。


その瞬間。

多夜に腕を引かれたカナコの身体が、サンコンから遠ざかる。

追いかけるように伸びたサンコンの手は、空を切り。


――ドサリ、と、床へと倒れた。