余所者-よそもの-【 3 】



動かない潤を見切り、多夜は再びサンコンへ向き直る。


「おい。離せ」

「………」

「寄こせ」

「………」

「女」

「………」


サンコンはじっと耐えていた。

どれだけ殴られようと、どれだけ血を流そうと。


絶対にこの手は離さない。


岩のように頑丈そうな背中が、そう言っている。


「サンコンさん……お願い」

「………」

「もう、離してっ」


胸の中のカナコが暴れだす。

それでもサンコンは、絶対に――……


「離しません」


カナコをこの腕から、手放さない。