余所者-よそもの-【 3 】



呆然とする潤のすぐそばから、怒号が発せられる。


「――多夜さァァん!!話が違うッ!!!!」


野間は額に太い青筋を浮かべ、激怒していた。


「黙れ、野間」

「言ったでしょうがッ!!ここで死人を出したら全部終わる!アンタの望みは叶わない!!」

「わかってる」

「わかってない!!よりによってカナコさんの目の前でっ!なんてことしてくれたんだ……っ!」

「急所は外した」


ぬるり、と多夜がこちらに振り返る。


「これくらいじゃ、死なない」


無表情のまま、そう言ったかと思えば。

再びサンコンに目を落とし。


「やめて……やめてよっ」


肩、背中、腕。

カナコを囲った身体を崩そうと、サンコンに何度も、何度も蹴りを叩き込む。


「……やめろ」


潤は野間から離れ、多夜の横っ面を殴りつけた。

多夜は避けなかった。


ただ、邪魔をするなと潤を殴り返した。


「男」

「………」

「コイツを今すぐ病院に連れていけ」


その言葉に、潤は呆然とした。


なんなんだ……コイツ。

自分で刺しておきながら、病院に連れて行け、だと?