余所者-よそもの-【 3 】



「………」

膝をついたサンコンの足の隙間から、かろうじてカナコの足が見える。

サンコンの大きな身体が、小さなカナコを丸ごと包み隠すように、すっぽりと腕の中に抱え込んでいた。


多夜に殴られ、蹴られながら。

決して手放すものかと、固く、固く、自らの腕の中で閉じ込めるようにして。


なんだ。

どういう状況だ。


サンコンの身体は、手前に立つ多夜に隠れて、よく見えない。

潤は一歩足を引き、視線を動かした。


まず見えたのは、多夜の右手。

――握られた、ナイフ。


「潤さんっ!潤さん、助けて……!!」


ぽた、ぽた。

店内の照明に反射した刃先は、鈍く光りながら血を滴り落としている。


「……は?」


「サンコンさんがっ、サンコンさんが……」

「………」

「刺された……ッ!!」


分厚いサンコンの身体、その向こうから。

カナコの悲鳴。