余所者-よそもの-【 3 】



潤と野間が至近距離でにらみ合う。


「………」

「………」


ふと、音が途切れた。

しん、と静まるフロア。


潤は痛々しい野間の右目の傷跡を見つめながら、違和感を覚えた。


なんだ。

この、妙な静けさは。


自分たちだけじゃない。

サンコンと多夜から発せられていた音が、消えている。


「……ぃや」


すると、カナコの囁くほど小さな声が聞こえた。


目の前にある野間の眉が、ピクリと跳ね、眉間に皺が寄る。

次いで、左目が脇へと流れた。


潤は後を追うように、首ごとゆっくりと、振り返った。


「――サンコンさん、離して……」


くぐもったカナコの声。

本人の姿は見えない。


「おい……何してる?サンコン……」


カナコの声を辿れば、彼女はサンコンの腕の中にいるようだった。