余所者-よそもの-【 3 】




「つまるところの話」

「………」


「この戦いの本当の意味を理解したとき。それがあなた方の敗北」

「………」

「理解できないまま事を終えることができれば、それがあなた方の勝利だ」



潤は眉をしかめた。

だって、おかしい。


真相を知ることが、俺たちの敗北。

真相を知らないことが、俺たちの勝利。


普通、逆だ。


――ドォン、と重たい音がフロアに鳴り響く。

隣では、サンコンと多夜の交戦が始まっていた。


構えを取った野間に、潤も構えた。


「俺、ホストだからさ。顔面はナシな」

「では、僕は右目がないので、右側は狙わないでもらえますか?」


そうして二人が同時に打ち込んだ、第一撃は。


「………」

「………」


潤の拳は、野間の右わき腹へ。

野間の拳は、潤の顔面へ。


「「嘘吐き」」


互いに毒を吐き捨て。

それぞれに譲れないものを背負った男たちの死闘が、始まった。