余所者-よそもの-【 3 】



微かに聞こえた、ユキの舌打ち。

それに反応したのは、渦中のAnBar内にいる二人。


潤と、サンコン。


『万が一……カナコちゃんがここから連れ出されたら。だと?』

『ユキさん。それは聞き捨てなりません』


まるで二人がいないもののようにして繰り広げられていた会話に、揃って怒った。


『ユキ、心配すんな』

『カナコさんは、必ず守ります』


その言葉に、ユキがやっと落ち着きを取り戻したように息を吐く。


『……わかった。頼む』


まとまりのついた話。


途端。
千景の全身から、ぶわ、と殺気が立った。


お前に言われなくたって。

絶対に、ママは奪わせない――……。


「……お前ら、死ぬ気でかかれ」


千景は高く飛びあがり、複数の脳天をまとめてなぎ払った。

Z地区の面々は、ぬるりと振り返った千景の表情を目にし、全身にゾワゾワッと鳥肌を立てた。


……地下の売人が、ブチ切れてる。


「役に立たないおもちゃは……敵諸共、お払い箱逝きだ」


その一言に、Z地区は一気に統率を増し。

次々と、シトウの構成員を片付けていくのだった。