「アズマ、アンタは右。アタシは左をやる」
「了解」
――パシン、とリンコは拳と手のひらを打ち付けた。
「ここでコイツらまとめて食えば!」
「抗争は一気に終局に向かう」
「……踏ん張るわよ!」
「押忍ッ!!」
シトウの幹部二人と、龍翔鳳鱗の歴代総長二名がぶつかった。
「……ォラァァァアアア――!!」
開戦の狼煙はリンコが派手にブチ上げた。
リンコの蹴りをまともに受けた男が、数メートル先まで吹っ飛ぶ。
その隣では。
相手の拳を止めたアズマが、鳩尾に膝をめり込ませていた。
「わざわざここを荒らしに来たんだ。せいぜい楽しませろよォ?」
野太くなったリンコの声が、喧騒を割く。
周囲は物々しい様相を呈した。
リンコとアズマ、それぞれを中心に二つの輪ができる。
その半径三メートル。
タイマンを邪魔させるかと、二十、三十の人間が壁を作った。


