余所者-よそもの-【 3 】



そうこうしている内。

ユキと喧嘩屋の勝敗がついた。


「お前……キッショ……」


地面に大の字になって転がった喧嘩屋。

彼は未だに信じられない。


自分がたったの一発も食らわせられなかっただなんて。

最初から最後まで全部、拳をかわされた。


何が起きたのか理解できない。

なぜ自分が地面に転がっていて、瑞生とかいうこの男が立っているのかも。


「………」

いや。

これまでいろんなヤツと拳を交わしてきた。

拳を交わせば相手の人となりがわかる、なんてクサいことを言うつもりはない。


ただ。

コイツだって、人の上に立つ側の人間なんだろう。

不思議と敗北が気持ちいい。


こんなん、いつぶりだっけな。

紫藤さん以来かな。