全身で綺麗な逆三角形を描く、筋肉の塊のような男。 シトウきっての喧嘩屋だ。 「お前がAnBarの瑞生?」 「ああ」 「なんだ。なんか思ってたのと違げぇな」 コキコキと太い首の骨の音を鳴らしながら、一歩一歩大きな歩幅で距離を詰める。 「……余裕で捻り潰せそうだ」 喧嘩屋は特に体格も厚くないユキを一目見て、そう判断した。 ユキはほくそ笑む。 だって目当てにしていた人物が、自分からノコノコとやってきた。 これで紫藤に一歩、近づいた。 「来いよ」 そうして。 ユキと喧嘩屋が、激しく衝突した。