余所者-よそもの-【 3 】



ワアワア、と通りに溢れる怒号や、悲鳴。

殴打音や、狂ったような叫び声。


終わりの街の大抗争が、始まっていた。

それは、シトウにとっては降って湧いたような出来事。
奇襲。


混乱の渦の中心。

露天街の面々を引き連れたユキが、耳元のイヤホン越しに話しかける。


「デック」

その呼びかけに、『あいぃ』と反応を返すデック。

仲間たちとは、グループ通話で繋がっている。


「そっちはどうだ」

『問題なしですぅ。そっちに追い込みかけながら前進してますよぉ』


――ユキ+露天街から成る、前線突破部隊。

対して、

――デック+Z地区本隊から成る、挟撃部隊。


ユキ達はAnBarのある露天街側から。

デック達は、その反対に位置するZ地区側から。

シトウの人間が最も多く集まるメインストリートを、両側から挟み込む。


――紫藤を引きずり出すために。