余所者-よそもの-【 3 】



「………」

喧嘩か?

にしても、人数がやけに膨らんでいる。


それに……何カ所だ。


前も後ろも。

同時多発的に喧嘩が起きてる?


さっきまで俺は普通に歩いていた。

いつの間に?


すると後ろから肩を掴まれ、振り返った。

ものすごい形相をした部下が、声を詰まらせながら叫ぶように話した。


「抗争です!!」

「はあ?どこから……」

「露天街っ」

「んなもん、とっとと捻り潰せ」

「っだけじゃなくて……、Z地区も」

「………」

「それに、よくわからない勢力も混ざってるみたいで!」

「なんだそれ、もっとまともな情報を……」


気が動転している。

部下が。


いや、俺も。


「とにかく、人数が多い!!こちらも指揮をとらなきゃマズイです!」


「………」

おいおいおい。

多夜……てめぇ、まじでいい加減にしろよ。


報告を聞きながら、改めてシトウの街を見渡した。

どこから沸いて出たのか、瞬く間に膨大な人並が街へと雪崩れ込んでくる。


「………」

前も。
後ろも。

シトウの街全体が、敵で溢れていく。



こんなもん、露天街の外れを潰すどころか……


――潰されるのは、こっちじゃねぇのか?