「見つけたぞ」
ここはRe:bido。
俺の報告に、多夜がゆっくりと顔を上げた。
「女だ。姿を目撃したヤツがいる」
ここ数ヵ月。
俺たちはあの女を探し続けていた。
『カナコ』という女。
「どこだ」
「見たのは駅前のモール」
「どこにいる」
「さぁ。後は追ってない」
その言葉に、多夜はあからさまに機嫌を悪くした。
そんなコイツを、冷ややかな目で見る。
「………」
俺はシトウの幹部の一人だ。
そして昔から、この多夜のことが嫌いだ。
多夜は今、女を探すことに躍起になっているが。
俺にはとてもその必要性が見いだせない。
なぜなら、シトウはそれどころじゃない。
俺は多夜に尋ねる。
「野間はどこだ」
女を探すことだって、野間がいれば簡単だったはずだ。
それが、長らく姿を見せない。
他の幹部たちも行方を知らない。
コイツは何か知ってるはずだ。
にも関わらず、情報を共有しようとしない。


