檻の外へー極道なんて、大嫌いー

倉庫の鉄扉を開けると、中はいつにも増して熱気と喧騒に包まれていた。
メンバーたちが単車のエンジンをいじったり、金属バットを磨いたりして、異様なほど活気づいている。
「おっ! 玲美たん、完全復活じゃん!よかった〜!!」
零が一番に駆け寄ってきて、それに続くように総長の剛田たちが満面の笑みで出迎えてくれた。
「玲美、無理すんなよ! でも、お前が今日来てくれてマジでよかったぜ。実はな……」
剛田がニヤリと笑い、倉庫の中心にある木箱の上にドンッと足を乗せた。
「明後日の夜、飛龍の全勢力でデカい暴走をかける!海沿いのルートをぶっちぎって、そのまま朝まで走り明かすぞ!!」
「うおおおおッ!!」
「総長、一生ついていくッス!!」
倉庫中が地鳴りのような歓声に包まれる。
飛龍の看板を背負って、真夏の夜風を切り裂きながら仲間と肩を並べて走る。それは不良たちにとって、何よりも胸を熱くする最高の一大イベントだ。