六つの銃口。その中心で、今にも頭を撃ち抜かれそうになっている小さな背中。
玲美だった。
(……ッ!!)
俺は無意識のうちにランヤードを掴み、外壁を蹴り上げて三階へと駆け登っていた。我ながら、常軌を逸したスピードだったと思う。
俺は裏社会で冷酷無慈悲な『死神』と呼ばれ、人の命を奪うことにも、自分の命が狙われることにも、とうの昔に感情が麻痺している。
だが、玲美だけは違う。
この血と狂気に塗れた小鳥遊組の中で、俺が唯一、心の底から大切に思い、守り抜きたいと願っている存在。極道の世界に染まりきれないあいつの甘さも、不器用さも、俺にとっては手放したくない眩しい光だったのだ。
その玲美が殺されかけている。
俺の脳髄を、一瞬で真っ赤な殺意が焼き尽くした。
だが、俺の中で爆発した怒りの矛先は、銃を向けていた三下どもに対してだけではなかった。
窓枠から躍り出ようとした俺の目に映ったのは、自らリボルバーを床に落とし、両手を上げて、静かに目を閉じる玲美の姿だった。
玲美だった。
(……ッ!!)
俺は無意識のうちにランヤードを掴み、外壁を蹴り上げて三階へと駆け登っていた。我ながら、常軌を逸したスピードだったと思う。
俺は裏社会で冷酷無慈悲な『死神』と呼ばれ、人の命を奪うことにも、自分の命が狙われることにも、とうの昔に感情が麻痺している。
だが、玲美だけは違う。
この血と狂気に塗れた小鳥遊組の中で、俺が唯一、心の底から大切に思い、守り抜きたいと願っている存在。極道の世界に染まりきれないあいつの甘さも、不器用さも、俺にとっては手放したくない眩しい光だったのだ。
その玲美が殺されかけている。
俺の脳髄を、一瞬で真っ赤な殺意が焼き尽くした。
だが、俺の中で爆発した怒りの矛先は、銃を向けていた三下どもに対してだけではなかった。
窓枠から躍り出ようとした俺の目に映ったのは、自らリボルバーを床に落とし、両手を上げて、静かに目を閉じる玲美の姿だった。

