「おい、玲美」
俺は冷蔵庫の扉を乱暴に閉め、後ろでビクビクしている妹を鋭く睨みつけた。
「こんな空っぽの冷蔵庫で、毎日何食ってんだ。テメェら、霞でも食って生きてんのか。どうせ毎日コンビニの弁当かゼリー飲料で済ませてんだろ」
「そ、それは……」
「晴樹。俺はお前に、『玲美がちゃんと飯食ってるか見とけ』って命令したよな? この惨状はどういうことだ。栄養失調で倒れさせる気か、ボケが」
矛先を向けられた晴樹が、「ヒッ、す、すんません! 今日から俺が飯作りますんで!」と直立不動で頭を下げる。
腹の傷だって完治してねぇってのに、こんなジャンクな食生活で治るものも治るか。苛立ちとともに舌打ちをして、俺はキッチンから離れた。
次に俺が向かったのは、寝室の奥にあるウォークインクローゼットだ。
「ちょ、魁! 勝手に見ないでよ!」
玲美が慌てて追いかけてくるが、俺は構わず扉を開け放った。
ハンガーラックにかかっている服を見て、俺はまたしても深いため息をつきたくなった。
並んでいるのは、仕事で使う金髪や茶髪のウィッグが数個。あとは、黒のキャミソールに、ダボッとした白のパーカー、動きやすさ重視の短パンが数着。それに、適当なスウェットと、シルクのナイトガウンくらいだ。
「……相変わらず、色気もクソもねぇラインナップだな」
俺は呆れ果てた声で吐き捨てた。
「15の年頃の女が、休日に着るまともな私服の一つも持ってねぇのか。黒と白しかねぇクローゼットなんか、葬式に行く準備でもしてんのかよ」
「別にいいでしょ! 服なんて着られればなんだって……!」
「よくねぇんだよ。そんな薄っぺらい布切れや小僧みてぇな格好ばっかりしてっから、いつまでも貧相なんだ」
憎まれ口を叩きながらも、胸の奥がチクリと痛んだ。
俺は冷蔵庫の扉を乱暴に閉め、後ろでビクビクしている妹を鋭く睨みつけた。
「こんな空っぽの冷蔵庫で、毎日何食ってんだ。テメェら、霞でも食って生きてんのか。どうせ毎日コンビニの弁当かゼリー飲料で済ませてんだろ」
「そ、それは……」
「晴樹。俺はお前に、『玲美がちゃんと飯食ってるか見とけ』って命令したよな? この惨状はどういうことだ。栄養失調で倒れさせる気か、ボケが」
矛先を向けられた晴樹が、「ヒッ、す、すんません! 今日から俺が飯作りますんで!」と直立不動で頭を下げる。
腹の傷だって完治してねぇってのに、こんなジャンクな食生活で治るものも治るか。苛立ちとともに舌打ちをして、俺はキッチンから離れた。
次に俺が向かったのは、寝室の奥にあるウォークインクローゼットだ。
「ちょ、魁! 勝手に見ないでよ!」
玲美が慌てて追いかけてくるが、俺は構わず扉を開け放った。
ハンガーラックにかかっている服を見て、俺はまたしても深いため息をつきたくなった。
並んでいるのは、仕事で使う金髪や茶髪のウィッグが数個。あとは、黒のキャミソールに、ダボッとした白のパーカー、動きやすさ重視の短パンが数着。それに、適当なスウェットと、シルクのナイトガウンくらいだ。
「……相変わらず、色気もクソもねぇラインナップだな」
俺は呆れ果てた声で吐き捨てた。
「15の年頃の女が、休日に着るまともな私服の一つも持ってねぇのか。黒と白しかねぇクローゼットなんか、葬式に行く準備でもしてんのかよ」
「別にいいでしょ! 服なんて着られればなんだって……!」
「よくねぇんだよ。そんな薄っぺらい布切れや小僧みてぇな格好ばっかりしてっから、いつまでも貧相なんだ」
憎まれ口を叩きながらも、胸の奥がチクリと痛んだ。

