「……若?」
横から画面を覗き込んだ晴樹が、信じられないものを見たように目を丸くする。
その直後、モニター越しの魁とバッチリ目が合った。
『開けろ』
スピーカーから響く、短くも絶対的な命令。
いつもなら逆らうことなんて絶対にできない。でも、恐怖で完全にパニックに陥っていた私の口からは、無意識に本音が漏れていた。
「い、やだ……」
カタカタと震える声。言ってしまってから、さらに血の気が引いた。
(殺される……!)
そう身構えた瞬間だった。画面の向こうの魁は、ひどく面倒くさそうに小さく息を吐くと、大樹を連れてクルリと踵を返し、モニターの死角へと消えていったのだ。
「え……?」
画面は無人のエントランスを映し出している。足音も遠ざかっていった。
「よ、良かった……。帰って、くれた……」
私は安堵で膝から崩れ落ちそうになり、ほうっと長く息を吐き出した。晴樹も隣で「ビビらせやがって……」と胸を撫で下ろしている。
だが、私たちのその短い平穏は、わずか数分後に呆気なく打ち破られた。
横から画面を覗き込んだ晴樹が、信じられないものを見たように目を丸くする。
その直後、モニター越しの魁とバッチリ目が合った。
『開けろ』
スピーカーから響く、短くも絶対的な命令。
いつもなら逆らうことなんて絶対にできない。でも、恐怖で完全にパニックに陥っていた私の口からは、無意識に本音が漏れていた。
「い、やだ……」
カタカタと震える声。言ってしまってから、さらに血の気が引いた。
(殺される……!)
そう身構えた瞬間だった。画面の向こうの魁は、ひどく面倒くさそうに小さく息を吐くと、大樹を連れてクルリと踵を返し、モニターの死角へと消えていったのだ。
「え……?」
画面は無人のエントランスを映し出している。足音も遠ざかっていった。
「よ、良かった……。帰って、くれた……」
私は安堵で膝から崩れ落ちそうになり、ほうっと長く息を吐き出した。晴樹も隣で「ビビらせやがって……」と胸を撫で下ろしている。
だが、私たちのその短い平穏は、わずか数分後に呆気なく打ち破られた。

