【side 玲美】
屋上へ続く重い鉄扉を開けると、春の暖かな日差しと、いつもの騒がしい笑い声が私を出迎えた。
「おっ、姫! こっちこっち!」
「今日もマジで天使ッスね! ここ、特等席空けてあるんで!」
パイプ椅子や木箱を適当に並べただけの簡素な溜まり場。飛龍の「姫」に祭り上げられ、晴樹が特務幹部になってからというもの、私の昼休みは彼らと共にこの屋上で過ごすのが日課になっていた。
最初は、不良の集まりなんて目立つし鬱陶しいだけだと思っていた。けれど、彼らには極道のような裏の顔も、腹の探り合いもない。ただの「少し血の気が多いだけのカタギの高校生」が作り出す馬鹿騒ぎは、夜の血塗られた世界に比べれば驚くほど平和で、いつの間にか私にとって息ができる数少ない居場所になりつつあった。
「ありがとう」
私は無難な愛想笑いを浮かべながら、総長の剛田たちが空けてくれたベンチに腰を下ろした。
そして、買ってきた昼食――コンビニのメロンパン一つと、自販機で買った紙パックのいちごミルク――を膝の上にコトンと置いた。
屋上へ続く重い鉄扉を開けると、春の暖かな日差しと、いつもの騒がしい笑い声が私を出迎えた。
「おっ、姫! こっちこっち!」
「今日もマジで天使ッスね! ここ、特等席空けてあるんで!」
パイプ椅子や木箱を適当に並べただけの簡素な溜まり場。飛龍の「姫」に祭り上げられ、晴樹が特務幹部になってからというもの、私の昼休みは彼らと共にこの屋上で過ごすのが日課になっていた。
最初は、不良の集まりなんて目立つし鬱陶しいだけだと思っていた。けれど、彼らには極道のような裏の顔も、腹の探り合いもない。ただの「少し血の気が多いだけのカタギの高校生」が作り出す馬鹿騒ぎは、夜の血塗られた世界に比べれば驚くほど平和で、いつの間にか私にとって息ができる数少ない居場所になりつつあった。
「ありがとう」
私は無難な愛想笑いを浮かべながら、総長の剛田たちが空けてくれたベンチに腰を下ろした。
そして、買ってきた昼食――コンビニのメロンパン一つと、自販機で買った紙パックのいちごミルク――を膝の上にコトンと置いた。

