檻の外へー極道なんて、大嫌いー


目的の料亭『桜月』に近づくにつれ、単車の爆音を掻き消すほどの乾いた破砕音が空気を震わせ始めた。
パンッ、パンッという拳銃の発砲音に加え、ドドドドッというサブマシンガンのようなくぐもった連射音まで聞こえる。どうやら御影組の奴らは、警察の目も気にせず重火器まで持ち込んでいるらしい。
「チッ……!」
並走する晴樹が舌打ちをする。私たちの単車を追い抜くように、何台ものパトカーがサイレンを鳴らしながら同じ方向へ向かって走っていた。
料亭の立派な瓦屋根が見え、私たちは入り口の門の前に単車を乗り捨てた。
門をくぐった瞬間から、そこは完全に地獄の様相を呈していた。美しい日本庭園の木々は銃弾でへし折れ、石畳には無数の薬莢と血溜まりが散乱している。
「オラァッ!!」
晴樹が怒号と共に手前の男を蹴り飛ばし、すかさず心臓に二発の銃弾を叩き込む。私もチャカを構え、襲いかかってくる御影組の構成員たちの急所を正確に撃ち抜いて無力化していった。