檻の外へー極道なんて、大嫌いー

こいつの私を見る目は毎度毎度吐き気がするほど気持ち悪いが、裏社会の情報をかき集める腕前だけはピカイチだ。小鳥遊組の看板とこれだけの金があれば、確実に仕事をこなす。
「昨日、うちの系列の店から逃げた女。探して」
「あぁ、例の逃亡犯ね。もう大体の足取りは掴んでるよ。小鳥遊のお嬢からの依頼とあっちゃあ、手は抜けないからねぇ」
男は下品に笑いながら、引き出しから無造作に小さなUSBメモリを取り出し、テーブルを滑らせてよこした。
私はそれを受け取ると、男の視線を背中に浴びながら、足早に事務所を後にした。
近くのコインパーキングに停めてあった車に戻り、持参したタブレットにUSBを差し込む。
画面に表示されたのは、いくつかの目撃証言のメモと、防犯カメラの映像データだった。
『昨日の深夜、隣町のコンビニで食料を調達している姿を確認』
映像を再生すると、画質の荒い映像の中に、おどおどと周囲を警戒しながらおにぎりと水をレジに持っていく女の姿が映っていた。間違いない、ターゲットの女だ。逃走から丸一日が経過しているが、遠くへ逃げる手段も金もなく、隣町付近を彷徨っている可能性が高い。
私はすぐさま車のエンジンをかけ、映像に映っていた隣町のコンビニ周辺へと向かった。
私はまだ15歳だからもちろん無免許運転。