檻の外へー極道なんて、大嫌いー


やがて暴走の群れは、海沿いの広いパーキングエリアに差し掛かり、休憩のために全車両を停車させた。
メンバーたちが単車から降りて自販機に群がったり、タバコに火をつけたりして談笑し始める中、オープンカーの車内には私と剛田の二人だけが残された。
エンジンを切った車内は、先ほどの喧騒が嘘のように静かだった。
遠くから波の音が聞こえてくる。
「……なぁ、玲美」
不意に、剛田が真剣な、ひどく低い声で私の名前を呼んだ。
横を向くと、ハンドルを握ったままの彼が、真っ直ぐな瞳で私を見つめていた。いつものお調子者でバカな「飛龍の総長」の顔ではなく、一人の男としての真摯な顔つきだった。
「……うん?」
「俺、お前に出会ってから、自分がどんどん変わっていくのが分かるんだ」
剛田は緊張で少しだけ声を震わせながら、言葉を紡ぎ始めた。