「びっくりした?」

「うん…変な人が後ろにいると
思ったんだもん…」

   ちがうよ
   本当は、素良に会えてうれしかったのよ

「変な人って失礼だな。」

「だって、こわかったんだもん…」

   そういうことにしておこう

「そっか、そっか
ごめん、ぷくちゃん…」

そう言って私を抱きしめた。


どういう形だって
素良とこうしていられるなら
幸せだから



私は、我慢する。


素良を見上げた。

   この唇がさっき・・・・・・・

そう思うと嫉妬心で一杯になる。


「キスして
素良…約束してたよね。
私たちをとりまく環境が変わっても
こうして抱きしめてくれるって…」


素良が少し悲しい顔をした気がしたけど


私は少しでも星空が
私の目をキラキラ照らしてくれるように
目を見開き
潤んだと思われる瞳で
素良を見つめる。



「ぷくちゃん…
今夜は、月のせいかな~
狼少女に変わったのか?」


そう言って
私の額にキスしてくれた。


「素良……」

「ん?何?」

「じらすと噛むから。」

「まじー??」
ニヤニヤ笑った。

私は素良の耳たぶを思いっきり噛んだ。

「いってぇぇぇ~!!やめろ、ごめん!ごめん!!」

「だから、噛むっていったし…
素良だって、私を噛むでしょ。」

素良が私の腰を引き寄せる。